バイク用パンク修理キットはほとんどの人は「携行」しなくてもいいと考える理由

パンク修理キット

バイク用品量販店やAmazon等通販サイトを覗いていると、ツーリング先のトラブル解決のために上記のようなバイク用パンク修理キットが販売されています。
現在販売されている多くのバイクは、チューブレスタイヤを履いているので、もし釘などでタイヤに穴が開いてしまった場合は、これらパンク修理キットで穴を埋めれば再び走行できるようになります。

※近年のアドベンチャーバイクブームでチューブタイヤも増えましたが・・・

「パンクトラブルに備えて、パンク修理キットを携行すると便利ですよ」と紹介されていることがありますが、私個人の意見としては、家に保管しておいてもいいとは思いますが、大多数のツーリングライダーは携行しなくてもよいのではないかと考えております。
そう考えている理由に関して、今回説明させていただきます。

携行しなくてもいいと考える理由

釘が刺さってもすぐには空気が抜けない

パンクのシチュエーションとして、走行中に前輪が巻き上げた釘や金属片を後輪が拾ってしまい、タイヤに刺さってしまう状況のパンクが最も多いと思います。
この状態では多くの場合、すぐにはタイヤの空気が穴から抜けていかないことがあります。
刺さってしまった釘や金属片がその穴をふさいでいるからです。
もちろんその状態で走行を続けていけば、穴が広がったり、刺さっていた金属片が取れたりするのでいずれ空気が抜けていきますが、早い段階で見つけられればパンク修理をしてくれる近くのお店まで走行できます。

パンク修理、失敗せずにできる人は思っている以上に少ないと思う

自分はパンクの経験は一回しかなく、その際は早めに気付きショップに駆け込んだので、自分のバイクをパンク修理した経験はないのですが、知人がパンク修理キットを持っていて、それを使ってツーリング先でパンク修理している現場を見学したことはあります。

見学した感想では、慣れている人でないとパンク修理の作業は難しいと感じました。
特にタイヤの穴をふさぐためゴムとリーマーと呼ばれる部品をねじ込む作業では、タイヤの穴をいったん広げる必要があり、これがパンク修理を一回でも経験していないと加減がわからないと知人は言っていました。

この作業簡単と言われていますが、失敗して修繕したのに空気が抜けたり、タイヤの空気が0になってしまうと、もう走行はできない&危険ですので、ツーリング先でやるのはリスクが伴います。

よほどへき地に行かない限りガソリンスタンドぐらいはある

バイクのパンク修理はもちろん専門のショップが一番向いていますが、実はガソリンスタンドでも行ってくれます。
すべてのガソリンスタンドが受け持ってくれるわけではないですが、多くのガソリンスタンドでは手ごろな価格で修理を受け持ってくれます。
(2輪用の設備ではなく4輪用の設備にはなると思いますが・・・)

もし受け持ってくれなくても、ガソリンスタンドまで付けば、近くのショップを紹介してくれたり、ロードサービスを呼ぶまで、休憩させていただくこともできるでしょう。

また、日本国内(島を除く)なら30~50km以内にガソリンスタンドがない場所は非常に少ないです。

それにタイヤはバイクの走行で超重要な部品ですので、プロの作業を受けたほうが安心してツーリングできますね。

修理キット意外とでかい

「でかいから」持っていかないわけではないですが、装備は少ないほうがいいです。
少なくともシート下に収まるサイズではないので、バックやサイドケースなどに入れる必要があります。

また、空気を入れるためにCO2ボンベが複数必要ですが、近年の大型タイヤには3本では足りません。エマージェンシーで走行するにも全然空気が足りないので、もう少しCO2ボンベを持っていく必要があり、装備はどんどん膨らんでいきます。

転ばぬ先の杖は大切ですが、杖を持ちすぎて身動きが取れなくならないように取捨選択が必要だと思います。

ただ、自宅でパンク修理をする際は、ほかにいろいろとメンテナンス用具がありますので、挑戦してみるのはありだとは思います。

携行しないなら、パンク対策は?

休憩のたびにタイヤの状態を確認しよう

パンク修理キットを持って行っても、行かなくてもトラブル対応として重要なのは、タイヤの状態を常に把握していくことです。
タイヤの異常を早く検知できれば、タイヤへのダメージを最小限に抑えられますし、早めに対応すればツーリングの続行も可能です。

そのためにはバイクを止めて休憩する際に、バイクの全周を見回してバイクを点検してみてください。
タイヤのみならず、その他異常(部品がとれていたり、オイル漏れなど)を知ることができますので、欠かさず行ってみてください。

飛行機パイロットが自分の機体を点検するように、走行前にバイクをチェックする姿は知らない人から見たらかっこよく見えます。これだけでもやる価値はあるのではないでしょうか。(笑)

最終手段「ロードサービス」はあると安心感が違う

「気付くのが遅くて」「大きな破片が刺さってしまった」などの状況では、一人で対応するのには限界がありますので、素直にロードサービスを呼びましょう。

特に少人数で移動して、気候の影響を受けやすいバイクツーリングでは、無理ができない状態が多々あると思います。
無理して走行して事故を起こすなんてことが起きたら、もうツーリングができなくなってしまうかもしれません。少しでも不安を覚えたら「ロードサービス」を頼みましょう。
お金はかかりますが、なんにでも使える最終手段を持っていると気軽にツーリングに出かけられるものです。

JAF

ロードサービスの有名どころでは「JAF」が挙がると思います。
日本全国(一部を除く)でサービスを受けられる「JAF」は4輪自動車のトラブルのみならず2輪のトラブルも対応してくれますので、ロードサービスを何も契約されていない方は検討してみてください。
非会員の方と年間費用を払った会員とは、サービスを受けられる金額が万単位で変わることがありますので、一回でもサービスを利用すれば元が取れることも多いと思います。サービスを受けなくても連携店での特典も魅力です。
また、契約は個人単位で行われますので、バイクと車、両方を所持している方はどちらでもサービスを受けられます。詳しくは下記リンクからどうぞ

損保との違い

ZuttoRideClub

4輪は任意保険でロードサービスを受けているから…という方は、バイクに特化したロードサービス、「ZuttoRideClub」はいかがでしょうか。
ロードサービスが付いてくるのはもちろんですが、特徴としてはバイク盗難保険もサービスとして契約できる点が挙げられます。

車と違い、大型バンなどに乗せてしまえば運べてしまうバイクは、非常に盗難されやすいものです。
盗難対策は多々ありますが、窃盗団に本気で狙われたバイクは各種盗難対策が効かないことも事実・・・
バイクは何十万、時に何百万もする高価なものですから、盗難保険は忘れずに。

結論:修理キットは多くの方には携行する必要ないけどタイヤのケアは必須

まとめますと、ツーリング先でパンク修理をするのはパンク修理経験がない方は、やめておいたほうがいいと思います。少しでも不安を覚えたら「ロードサービス」を頼みましょう。
もちろん、パンク修理キットを携行することを否定しているわけではなく、検討の上装備に加えるならこちらのほうがベストだと思います。
積載に余裕がある大型アドベンチャー等をお乗りの方やバイクの仕組みに詳しい方などは、選択肢として加えてもよいですが、その際も使い方をよく勉強してから検討してみてください。

余談:必要なひとはチューブタイヤをよく選ぶ

ここからは余談ですが、誰の支援も受けられないへき地へのツーリングを計画している方は、非舗装路を走行することを計画しているため、オフロードバイクなどのチューブタイヤを履いているバイクを選択されることが多いと思います。
外傷が大きくなければ、自転車のパンク修理と同様に、チューブ交換でパンク修理ができるチューブタイヤは何かと利点が多いです。
チューブタイヤは、上記のパンク修理キットは使えませんので、今回のお話とは別になります。

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