旅を楽しくするArduino端末を作る。その14-USB充電の仕様に関して-

第14回ではバイクの一般的なバッテリー電圧である、12.4VからUSB充電に必要な5Vを用意する方法を今回ご紹介いたします。
第13回はこちらからどうぞ

多くのスマートフォンに利用されるUSB-MicroUSBの充電仕様に関して

Simon Eugster – Simon / ?! 19:02, 7 January 2008 (UTC), CC BY-SA 3.0 http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/, via Wikimedia Commons

USBの仕様ですが、USB StandardAでは、内部に並列4端子があります。
その両端部に5Vを供給することで、USB接続機器へ給電が行われる仕組みになっています。
※詳しくはWikipedia参照

ですので、第13回でご紹介した、「DC-DCコンバータ5V,0.5A:M78AR05」などで12Vを5Vに降圧した電力さえ用意できれば、バッテリーからの給電でも基板上でUSB充電が可能となります。

ただ、一つ問題点があり、この状態では0.1Wでしか充電が行われません。これはUSBの充電仕様によるもので、特別なハンドシェイクを行わないと電力がかなり絞られます。
データ端子である中央2端子に特定の抵抗を接続すると、0.5Wまで給電ができるようになるのですが、それでもこれらの充電スピードではスマートフォンを利用しながらの充電は速度不足と言えます。
ですので、一般出来には1A(5W)給電や急速充電である2A(10W)給電が必要となるのですが、これらには専用のマイコンが必要となっており。難易度は非常に高くなっております。

簡単な実装方法に関して

では実際に5W~10W給電を簡単に実装したい場合はどうしたらよいのでしょうか?
答えは身近なところにありました。

車のシガーソケット(アクセサリーソケット)からスマホを充電できる充電器です。
これはアクセサリーソケットがバッテリー電圧を変圧させずに利用しているため、動作電圧は12V~14Vであり、USB側の出力はちゃんと5Vにしてくれる上、充電制御用のマイコンが搭載されており、ものによっては急速充電(10W)も可能となっている、今回の要件にピッタリな代物となってます。
(上記は1Aまでなので5W充電になります。)

ですので、今回はこれをばらして基板上に実装してみたいと思います。

分解

ダイソーのUSB充電器を分解すると、写真のような基盤が出てきます。分解はプラスチック外装が爪で引っかかっているだけなので、マイナスドライバーなどで簡単に外せます。

写真で赤く囲ってある部分がアクセサリーソケットの飛び出し部分にあたり、極性は+です。黒いで囲っている部分がマイナス(GND)でこれはUSB端子の固定部につながってますね。
あとは電解コンデンサが3つ見えるのと、写真裏側にICが基盤実装されていました。IC以外はスルーホールではんだ付けされているので、取り外すのは容易ですね。

実装

実装方法に関してですが、これは非常に簡単でバイクのバッテリーからきている12V電圧につないであげるだけです。(回路図上ではUSB Controler)
動作確認用に12V動作のLEDをつないでいますが、こちらはお好みで。

注意点としては、12Vと5Vが回路上で混在しますので、つなぎ間違えないようにすることと、USB充電が1Aを超える場合は配線をある程度太くしておいたほうがいいです。0.5sqは最低でも確保しましょう。

結果

作ってみて思いましたが、あんまり需要があるような改造ではありませんね。
今やバイクからとれるUSB充電は既製品がいっぱいありますからね。

それに今のスマホのほとんどはUSBtypeCで、PD対応です。
これは約12W~30Wで給電できる代物で、従来の充電規格とは違い、送受両方でIC制御が必要であり、簡単に実装できません。
また、30W給電まで消費電力が大きくなると、バイクの電力に問題が生じてきます。(消費電力が高いといわれているヘッドライトバルブが30W~60Wほどでバッテリー負荷が高い)

もしバイクからUSB-PDの充電をしたい場合は、あきらめてモバイルバッテリーを持参したほうが良いと思います。
充電スピードも速いので、休憩中に充電も済むことでしょう。

次回予告

各種センサー&電子機器の紹介も一通り済み、また旅Arduino搭載センサーには概ね満足していますので、もう載せるものはないのですが、旅Arduinoで一点だけ不満点を挙げるとしたら、LCDディスプレイをつなぐためにバイクのフレームに這わしている4線コードです。
また配線もそうですが、LCD部もハンドル周りでそこそこボリュームがあります。
本来、ハンドル周りをコンパクトにするために作り出した旅Arduinoですので、最後は無線化して、スマホでデータを見られるようにします。

旅を楽しくするArduino端末を作る。リンク集

その1-不満点を挙げよう- 
その2-不満点をまとめよう-

その3-電圧測定器を作る-
その4-温湿度計を作る-
その5-気圧計を作る-
その6-方位・高度計をGPSで-
その7-12Vバッテリーから電力供給
その8-Ver1作成-
その9-電圧計の誤差とその代替案-
その10-Ver2へアップデート-
その11-LCDをI2Cで制御しよう-
その12-LCDをI2C化-
その13-Ver3へアップデート-
その14-USB充電の仕様に関して-
その15-Arduino言語を用いながらBluetoothで通信できるESP32-
その16-旅Arduino Ver4 スマホアプリ化-

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